セキュリティ

管理画面にログインできない — 403 と 404 で原因が違う

いつものログイン URL を開いたのに、管理画面が出てこない。パスワードを間違えたわけでもないのに、そもそもログイン画面にたどり着けない——という状況で読まれることを想定した記事です。

先に結論

  • 画面に出ている数字を先に確認してください。403 と 404 では原因がまったく違います
  • 403 は「届いているが拒否された」。セキュリティ設定かサーバー側の遮断です
  • 404 は「そのアドレスは無い」。ログイン URL が変更されているか、リンクの仕組みが壊れています
  • 数字ではなく「重大なエラー」や真っ白な画面が出ている場合は、原因がまったく別です

まず、何が表示されているかを見る

「ログインできない」には、性質の違う状態がいくつも含まれています。画面に何が出ているかで、調べる場所が変わります。

  • 403 Forbidden(アクセス権がありません/Access Denied)→ この記事の前半
  • 404 Not Found(ページが見つかりません)→ この記事の後半
  • 「重大なエラーが発生しました」この画面が出たときの対処
  • 真っ白・接続できない → プラグインやサーバー側の問題。ログイン固有の話ではありません
  • ログイン画面は出るがパスワードが通らない → 認証情報の問題。この記事の最後で触れます

403 — 届いているが拒否されている

403 は、サーバーまでは到達していて、そこで意図的に断られている状態です。何かが「あなたを通すな」と判断しています。

セキュリティプラグインによる遮断

最も多い型です。ログイン失敗が続いた IP アドレスを自動でブロックする機能はほとんどのセキュリティプラグインにあり、自分自身が締め出されることがあります。

確認方法は単純です。スマートフォンをモバイル回線(Wi-Fi を切った状態)にして、同じ URL を開いてください。そちらで開けるなら、事務所の IP アドレスがブロックされています。

解除するには、モバイル回線からログインしてブロック一覧から自分の IP を消すか、それもできなければ FTP で wp-content/plugins の中の該当プラグインのフォルダ名を変えます。WordPress はそのプラグインを見つけられなくなり、停止した扱いになります。

国別アクセス制限・管理画面の IP 制限

管理画面へのアクセスを特定の IP アドレスからだけに限定している場合、回線の契約変更や機器の再起動で IP が変わった瞬間に、自分が入れなくなります。固定 IP でない回線では起こりうる話です。

サーバー側の防御機能

レンタルサーバーの多くには、攻撃らしい通信を遮断する機能が備わっています。管理画面での一括操作や、特殊な文字を含む入力が攻撃と誤判定されることがあります。サーバーの管理画面で、この機能を一時的に無効にできる場合があります。

.htaccess の記述

過去に誰かが書いたアクセス制限が残っていることがあります。特に wp-admin の中に置かれた .htaccess は、普段まったく目に入りません。サイト制作を別の会社から引き継いだ場合は、ここを疑う価値があります。

404 — そのアドレスが存在しない

404 は「拒否」ではなく「無い」です。拒否されているわけではないので、原因はまったく別方向にあります。

ログイン URL が変更されている

これが圧倒的に多い原因です。既定のログイン URL は総当たり攻撃の標的になるため、セキュリティ対策として別のアドレスに変更するのは一般的な運用です。変更後のアドレスを知らない人が既定の URL を開けば、当然 404 になります。

変更したアドレスが分からない場合、サイト内から知る手段はありません。設定はデータベースかプラグインの設定値として保存されているので、サーバーの管理画面から確認するか、該当プラグインを一時的に停止して既定の URL に戻します。

引き継ぎのときに「ログイン URL を変更しているか、しているならどこか」を必ず確認してください。これを聞き忘れると、あとから復旧に手間がかかります。

リンクの仕組みが壊れている

WordPress は、実際には存在しないアドレスを内部で振り分けて表示しています。この振り分けの設定が壊れると、あちこちで 404 が出ます。ログイン画面だけでなく、固定ページなども同時に 404 になっているなら、この型です。詳しくは固定ページだけ表示されないときの記事で扱っています。

サイトのアドレス設定がずれている

サーバー移転や常時 SSL 化の直後に起きます。WordPress に登録されているアドレスと、実際にアクセスしているアドレスが食い違うと、正しい場所に転送できません。転送が延々と繰り返される(リダイレクトループ)状態も、この型です。

ログイン画面は出るが、通らない場合

画面までは出るのにログインできないなら、上記とは別の話です。

  • パスワードの再発行メールが届かない — サイトからのメール送信が機能していない可能性があります。この状態は、障害時の復旧手段も同時に失っていることを意味します
  • Cookie に関する警告が出る — ブラウザ側の問題か、アドレス設定のずれです。シークレットウィンドウで試すと切り分けられます
  • ログインした直後にログイン画面に戻される — アドレス設定のずれか、キャッシュの影響です

入れなくなる前にできること

ログインできない状態は、直す手段そのものが使えない状態です。復旧の難しさは、事前の準備でほぼ決まります。

  1. FTP かファイルマネージャーの接続情報を、今すぐ確認できる場所に控えておく。ログインできない状況では、これが唯一の入口になります
  2. 管理者のメールアドレスを、今も届くアドレスにしておく。担当者の退職後に放置されがちです
  3. ログイン URL を変更しているなら、その情報を複数人で共有しておく

3つとも、平時なら5分で終わります。バックアップが「取れている」と「戻せる」が別物であるのと同じで、入口の確保も、必要になってから用意するのでは間に合いません。

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